離乳食の基本

離乳食の解凍方法とコツ!冷凍(フリージング)に向かない食材は?

離乳食を冷凍することは、忙しいパパママにとって大きな助けになります。この記事では、離乳食を冷凍するメリット、具体的な冷凍保存の方法、解凍時の注意点、冷凍に適した食材と不適な食材について詳しく解説します。これにより、離乳食の準備が効率化され、赤ちゃんに栄養価の高い食事を手軽に提供することができます。

離乳食の基本的な進め方はこちらをご覧ください。

離乳食を冷凍するメリット

時間の節約: 忙しいパパママにとって、毎回の離乳食の調理は大変な作業です。しかし、一度に多めに調理して冷凍保存しておけば、必要なときに手軽に使えます。これにより、料理にかける時間や労力を節約できます。

栄養価の保持: 離乳食は栄養価が非常に重要です。新鮮な食材を使って調理しても、時間が経つと栄養価が減少してしまうことがあります。しかし、適切に冷凍保存すれば、栄養価を保ったまま食事を提供できます。

食材の無駄の削減: 離乳食は小さな量でも作ることが多いため、余った食材が出ることがあります。しかし、余った離乳食を冷凍保存すれば、後日再利用できます。これにより、食材の無駄を減らせます。

忙しい外出時に便利: 外出先で離乳食を用意するのは難しいことがありますが、冷凍しておいた離乳食を持ち運ぶことは比較的簡単です。これにより、外出先でも赤ちゃんに栄養を提供することができます。

離乳食の冷凍方法

製氷容器で小分けにして保存する方法

調理した離乳食を製氷容器のような小分けにできる容器に入れ、それを冷凍することで、必要な分だけ解凍しやすく、使い勝手が良いです。
また、冷凍した後は、ジップロックや真空パックに入れて密閉しておくことで、必要な時にさっと取り出せる上に、空気が入らないため、風味や栄養がより長持ちします。

製氷容器を使わず、ジップロックに直接入れる方法

ジップロックに直接入れて冷凍する方法では、おかゆのような水分が多いものでなければ、ゆでて刻んだ野菜などを直接ジップロックに入れて冷凍することができます。凍った状態から必要な分だけ取り出して、解凍することができます。

また、ペースト状の食材、例えばかぼちゃなどは、ジップロックに食材を入れた後、箸や竹串を使って表面にスジをつけておきます。これによって、ジップロックが凍結した後も簡単に折り曲げることができ、1回分の量を取り出す際に便利です。

この方法は、製氷容器を使用しなくても手軽に離乳食を冷凍できるため、多忙な時に便利です。解凍時には必要な量を取り出して、手軽に調理することができます。

たくさん食べるようになってきたら小さめの保存容器もあり

赤ちゃんが離乳食をたくさん食べるようになってきた場合、製氷容器の1個分だけでは足りなくなることがあります。このような場合、電子レンジOKの小さめの保存容器を使用して、1回分ずつで離乳食を冷凍保存する方法があります。

小さめの保存容器を使用することで、赤ちゃんが必要な分だけを取り出しやすくなります。また、冷凍後の解凍もしやすく、調理の手間も省けます。
赤ちゃんの成長に合わせて、適切な容器や保存方法を選択することで、離乳食の準備や管理がよりスムーズに行えます。

冷凍離乳食の保存期間

離乳食を冷凍保存する際の使用期限は、一般的に1週間が目安とされます。食材を購入したら、できるだけ早く調理や下ごしらえを行い、新鮮な状態で冷凍することが重要です。新鮮なうちに冷凍することで、食材の栄養価や風味をより長く保つことができます。

冷凍されている期間が長くなるほど、風味が損なわれる可能性が高まります。そのため、冷凍した日付や食材名を記入したラベルをフリーザーバッグや保存容器に貼っておきましょう。このようにして管理することで、古いものから順番に使用し、食材の劣化を防ぐことができます。また、冷凍庫内で食材を整理する際にも役立ちます。

さらに、冷凍離乳食を解凍する際には、解凍後はできるだけ早く消費するよう心がけましょう。解凍後の離乳食は、冷蔵庫で数時間以内に消費するのが望ましいです。解凍後は、細菌の増殖が速まるため、長時間放置すると食材の安全性が損なわれる恐れがあります。

離乳食の解凍

解凍時に注意すること

解凍時のポイント

  • 中まで十分に加熱して殺菌する
  • 一度解凍したものを再度冷凍しない
  • 常温で自然解凍しない

中まで十分に加熱して殺菌する

解凍した離乳食は、中まで十分に加熱することで、潜在的な細菌やウイルスを殺菌する必要があります。
特に電子レンジを使用する場合、食材の中心部が冷たいまま残ることがあるため、解凍後に均一に温まるように一度かき混ぜてから再度加熱すると、全体が均一に温まります。離乳食の温度を確認する際には、温度計を使用するか、指先で感じるなどして、適切な温度であることを確かめます。

一度解凍したものを再度冷凍しない

一度解凍した離乳食を再度冷凍することは避けるべきです。解凍と再冷凍を繰り返すと、食材の品質が劣化し、細菌の増殖リスクが高まります。解凍後に再度冷凍すると、食材の水分が失われ、食感や風味が損なわれるだけでなく、栄養価も低下します。したがって、一度解凍した離乳食は、すぐに消費するか、冷蔵庫に保存して数時間以内に使い切ることが推奨されます。

常温で自然解凍しない

離乳食を常温で自然解凍することは避けましょう。常温での解凍は、食材が適温に達するまでに時間がかかり、その間に細菌が急速に増殖するリスクがあります。特に温かい季節や室温が高い環境では、常温解凍は非常に危険です。冷蔵庫での解凍は時間がかかりますが、低温環境で解凍することで細菌の増殖を抑制できます。

電子レンジを使った解凍

手順

  1. 解凍したい離乳食を冷凍庫から取り出し、耐熱容器に移します。
  2. 電子レンジで全体が75度以上になるように十分に加熱殺菌します。時間は食材の水分量によっても変わるので、30秒程度など短めに設定して、かき混ぜて様子を見ながら加熱します。
  3. 加熱後、離乳食の一部を取り出し、温度を確認します。必要に応じて、加熱時間を追加して完全に解凍します。

かゆやかぼちゃなど、必要に応じて水分を足しておくと食べやすくなります。また、加熱時にラップやフタは少し開けておき、蒸気が容器から逃げていくようにします。

加熱した離乳食を覚ますときは、ハンディファン(小型扇風機)で風を当てたり、保冷剤を下に敷いておくことで、早く冷ませます。

安全に解凍するコツ

  • 解凍する際には、食材を完全に加熱するまで数回に分けて全体を加熱し、適切な温度になるまで様子を見ることが重要です。
  • 食材が部分的に解凍した場合は、かき混ぜてから再び加熱することで、均一な温度になるようにします。

鍋で湯煎解凍

手順

  1. 鍋に離乳食を入れた耐熱容器が半分埋まる程度、お水を入れます。
  2. 蓋をして弱火から中火で沸騰させます。
  3. しっかり全体が75以上に温まるように取り出してかき混ぜます。
  4. 十分に温まったら、取り出して食べやすい温度になるまで冷まします。

注意点

  • 解凍中は食材が水に触れないように密封容器に入れ、水や湯が容器に入り込まないようにしましょう。
  • お鍋にかける火は、強火だと沸騰の勢いでお湯が耐熱容器の中に入ってしまうので、強過ぎには注意してください。

冷蔵庫での解凍

冷蔵庫で解凍させることもできますが、解凍に時間がかかり、食べる前は結局電子レンジや鍋で十分加熱殺菌する必要があります。
そのため、冷蔵庫で解凍せずに直接電子レンジや鍋で加熱するのがおすすめです。

注意点

  • 自然解凍は時間がかかるため、前日の夜に離乳食を冷蔵庫に移すことが重要です。
  • 解凍中は離乳食が他の食材と接触しないように、密封容器に入れることで衛生面を確保します。

冷凍に注意が必要な食材

基本的に、離乳食は冷凍する前に加熱が必要です。離乳食は赤ちゃんの消化器官が未発達であり、微生物のリスクを減らすためにも加熱が必要です。そのため、生のまま冷凍保存するのは避けるべきです。

冷凍に向いていない食材

冷凍に向いていない食材

  • たけのこ、ゴボウなど、繊維質なもの
  • 豆腐、大根、きゅうりなど、水分の多いもの

これらの食材は、冷凍後に解凍すると味や食感が変わってしまい、食べにくくなることがあります。たとえば、たけのこやゴボウは解凍後に食感がパサついてしまったり、水分の多い野菜は解凍後にシャキッとした食感を失うことがあります。

したがって、これらの食材は冷凍保存する代わりに、新鮮な状態で調理し、加熱調理した後に赤ちゃんに提供することが望ましいです。加熱によって食材が柔らかくなり、消化しやすくなるため、赤ちゃんの健康と安全性を考える上でも重要なポイントです。

冷凍に下ごしらえが必要な食材

ほうれん草などの葉物野菜

ほうれん草などの葉物野菜は、生のままでは冷凍することができません。生の状態だと水分が多く、解凍後に食感や風味が劣化してしまう可能性があります。しかし、茹でた後ならば冷凍することができます。茹でることで野菜の細胞が崩れ、凍結しても質が落ちにくくなります。茹でたほうれん草は、解凍後も食感や風味が比較的良好な状態で保たれるため、離乳食に使用する際に適しています。

じゃがいも

生のまま冷凍すると解凍後に形が崩れやすく、風味が損なわれる可能性があります。したがって、加熱したじゃがいもを冷凍することが推奨されますが、加熱した後のじゃがいもは解凍すると形が崩れやすくなります。そのため、解凍後に見た目や食感が悪化することがあります。解凍後でも美味しく食べられるようにするために、茹でてからマッシュ状にすりつぶし、ペースト状にしてから冷凍しましょう。こうすることで、解凍後でも食材の風味や食感を保つことができます。

離乳食の冷凍におすすめの食材

野菜

  • にんじん: ベビーフードの定番であり、ビタミンAや食物繊維が豊富です。
  • かぼちゃ: 消化しやすく栄養価が高いため、離乳食に最適です。蒸してマッシュにして冷凍保存します。
  • ほうれん草: 鉄分や葉酸が豊富で、赤ちゃんの成長に必要な栄養素を提供します。茹でてペースト状にし、冷凍保存します。

果物

  • バナナ: 甘味があり、消化しやすい果物です。マッシュしたり、スライスして凍らせます。
  • りんご: 酸味があるりんごは、さまざまな調理法に使えます。蒸してマッシュしたり、スティック状にしたりして凍らせます。

タンパク質

  • 鶏ささみ: 低脂肪で消化しやすいため、赤ちゃんにとって理想的なタンパク源です。茹でて細かく裁断し、冷凍保存します。

炭水化物

  • おかゆ: 離乳食初期の食べる量が少ないときは、製氷皿で凍らせるのが便利です。

解凍時の注意点

衛生管理

  • 手や調理器具の洗浄と消毒: 解凍する前に、手や調理器具をしっかり洗浄し、消毒します。赤ちゃんの離乳食は感染症のリスクが高いため、衛生管理が重要です。
  • 他の食材との接触を避ける: 解凍中は他の食材との接触を避けます。解凍用の器具や容器は他の食材と分けて使用し、交差汚染を防ぎます。

温度を確認する

  • 解凍後の離乳食の温度を確認しましょう。赤ちゃんに提供する際には、適切な温度になっていることを確認してから与えるようにします。熱すぎる場合は、十分に冷ましてから与えましょう。
  • 温度計や手首で感じるなどして、食材が適切な温度になっていることを確認します。

解凍したものを再度冷凍しない

  • 解凍した離乳食は、冷蔵庫で数時間以内に消費するか、再度冷凍しないようにしてください。解凍後の離乳食を再冷凍すると、品質や安全性が損なわれる可能性があります。
  • 残りの離乳食は、解凍後にすぐに使い切るように計画し、余った場合は廃棄してください。

まとめ

離乳食の冷凍は、時間の節約、栄養価の保持、食材の無駄の削減、外出時の便利さといった多くのメリットがあります。
冷凍保存の方法には製氷容器やジップロックを使用する方法があり、赤ちゃんの成長に合わせて適切な保存容器を選ぶことが大切です。
解凍時には十分な加熱殺菌が必要で、一度解凍したものを再冷凍しないことが重要です。冷凍に向かない食材や適切な解凍方法についても理解し、衛生管理を徹底することで、安全かつ栄養価の高い離乳食を提供できます。

-離乳食の基本